研究論文、資料

認知科学会大会2019 関連セッションリンク

認知科学会大会2019でおこなわれた関連セッションの一覧です。
日本認知科学会のウェブサイトを参照します。

オーガナイズドセッション

オーガナイザ:嶋田総太郎(明治大学),久保南海子(愛知淑徳大学),川合伸幸(名古屋大学)
プロジェクションの理論とモデルへ向けて

概要

「心的表象がいかにして世界の中の何かを『意味する』ことができるのか」ということは、認知科学の重要な問題の一つである。これまでにもさまざまな認知モデルが提案されてきたが、プロジェクションは、主体が積極的に世界に意味を与えるという、内から外への能動的な認知プロセスを強調する点でこれまでの認知モデルとは異なる。過去の大会においても、プロジェクション・サイエンスに関する企画を行ってきたが、本大会では「プロジェクション(投射)」という概念を用いるとよりよい説明ができそうな現象は何か,あるいはプロジェクションでなければ説明できない現象は何かを中心的なテーマに取り上げる。
 「プロジェクションでなければ説明できない現象」として、たとえばお墓参りが挙げられる。通常、墓石は何の変哲もない直方体の石であるにも関わらず、われわれはそこに先祖の霊を感じ、手を合わせて祈る。ここには従来の認知理論(特に知覚から認識へというボトムアップの考え方)では説明できないヒトの心に特有の認知があり、プロジェクション、すなわち自己の脳内にある表象(=意味)を外界に投射することによって世界を認知するというプロセスの関与が認められる。他にも、モノマネやカリスマ、自己イメージ、物語、フェティシズム等々、そのような認知現象は多く存在する。本OSでは、このような現象についての研究・試論などを公募し、そこでどのようなプロジェクションが行われているのかについての考察を加えることによって、プロジェクションの理論とモデルの構築というプロジェクション・サイエンスの次なるステージへの発展を目指す。
 本OSでは、企画者発表と4件程度の口頭発表(公募)の構成とする。さらに、「プロジェクションの理論とモデルへ向けて」というタイトルでパネルディスカッションを企画する。ディスカッサントには横澤一彦先生(東京大学)、鈴木宏昭先生(青山学院大学)を迎え、それ以外に公募発表者を含めて6人程度で考えている。ディスカッサントには、理論・モデルという観点から、発表全体に対するコメントをもらい、そこから聴衆を含めた全体討論へ広げていきたい。

各セッション

嶋田総太郎 (明治大学理工学部)物語的自己とプロジェクション,日本認知科学会第36回大会発表論文集.
田中彰吾 (東海大学)
ふり遊びとプロジェクション.日本認知科学会第36回大会発表論文集.
三島瑞穂 (宇部フロンティア大学)
対人関係に関する心理療法におけるプロジェクションの活用.日本認知科学会第36回大会発表論文集.
中田龍三郎 (名古屋大学大学院情報学研究科),川合伸幸 (名古屋大学大学院情報学研究科)
実環境に存在しない他者をプロジェクションする -他者が実在しなくても,プロジェクションによって社会的変化が生じる-.日本認知科学会第36回大会発表論文集.
松室美紀 (立命館大学 情報理工学部),三浦勇樹 (立命館大学 情報理工学研究科),柴田史久 (立命館大学 情報理工学部),木村朝子 (立命館大学 情報理工学部)身体のメンタルモデルと身体所有感の変化が痛み知覚に与える影響.日本認知科学会第36回大会発表論文集.
久保(川合)南海子 (愛知淑徳大学 心理学部)モノマネにおける投射とその共有.日本認知科学会第36回大会発表論文集.